COLUMN

[ 会報誌「salvia PRESS」の内容を少しご紹介 ]

モノだけでなく、すてきなコトをみなさんと共有する活動「サルビアこころみるかい」では、年に数回「salvia PRESS 」という会報誌をお届けしています。「salvia PRESS」の第2号は6/19に製本ワークショップをやっていただく永岡綾さんの特集号。
ワークショップ開催まで、ちょっぴり内容を紹介します。
ぜひ読んでみてください♩

永岡さんは29歳のころにロンドンにて製本教室に通い、製本を一生の趣味にしようと心にきめたのだそう。
30代は本の編集と文具づくりのお仕事をされ、その後はフリーランスの編集者に。

再び製本をする時間が取れるようになってきたころ、とあるきっかけから「週末でつくる紙文具」という本をつくることに。
その本では製本の基本「切る、折る、貼る」の応用で文具をつくる方法を紹介され、「編集」「製本」「文具」というとぎれとぎれの点がつながったのだそう。

「やがて、製本は、フリーランスとして働く自分の持ち味の一つだと考えるようになりました。」
(SALVIA PRESS No.2より抜粋、写真@masaco)

「『週末でつくる紙文具』が出版されると、ワークショップの依頼が舞い込むようになりました。(中略)製本とは、孤独なものです。やればやるほど自分を見つめることになる。だからこそ、製本の喜びを分かち合うことは、人と人を堅く結びます。孤独と分かち合い。製本の虜になる人は、この背中合わせの両側面に心を奪われるのかもしれません。少なくとも、私はそうです。」
(SALVIA PRESS No.2より抜粋)

「斜陽といわれて久しい商業出版の世界で編集者として働きながら、手工業としての製本に惹かれ、さらにルリユールへと手を伸ばす。時の流れに逆らうようにして、私は一体何を追いかけているのでしょうか。
「本とは何か」——この解けそうもない問いへの答えを探して、足掻がいているのかもしれません。
確かなことは、500 年前のやり方に倣って手を動かすとき、この身にずしりとのしかかるものがあることです。
本の中身を尊びながら、少しでも永くと丹精を込め、少しでも美しくと念を入れる。
たった一冊のために果てしない時間を費やし、見えない部分に惜しみない労力を注ぐ。
こんなふうにして本をこしらえることの重みが、私に大切なことを教えてくれます。
それは、製本の技術においてというだけでなく、編集者としても、今を生きる一人の人間としても失ってはならないことです。」
(SALVIA PRESS No.2より抜粋)

「私は名刺の肩書きに「編集と製本」と入れています。
この 20年余り、編集者として書籍や雑誌を編むことが私の仕事であり、生活の糧を得る手段です。
それと並行して、数年前から製本家として手製本のワークショップや展示をしています。
お金の面だけでいえば、製本は趣味に毛の生えたようなものと位置づけられてしまうかもしれません。
誰かに説明するときには、副業という便利な言葉を使うこともあります。
でも、本当は、製本を「趣味」や「副業」といいきれない自分がいます。
そんな製本をめぐって私がこころみてきたこと、そして今こころみていること、お話ししたいと思います」
(SALVIA PRESS No.2より抜粋)

「私は今日も、こぢんまりした仕事部屋で、机と作業台を行ったり来たりしています。まだしばらくは、こうして編集と製本の両方をやっていくつもりです。真っ直ぐな一本道を進むように一つのことに邁進する人生をうらやむ気持ちがないといったら嘘になるけれど、たぶん、私にはこの行ったり来たりが必要なのです。私がこれまで見てきた景色は、くねくねした道を歩いていたからこそ見られたものだと思うから。」
(SALVIA PRESS No.2より抜粋)